2025年6月24日、画像フォーマット「PNG(Portable Network Graphics)」の新仕様「PNG 第3版」がW3C勧告として正式公開されました。HDRやアニメーション(APNG)、Exifメタデータ対応などが盛り込まれ、22年ぶりの大型アップデートとなります。
PNG 第3版
- HDR(ハイダイナミックレンジ)対応
Rec.2020等の広色域や高輝度表現に対応。4バイトの小さな拡張で実現。 - APNG(Animated PNG)正式対応
Mozillaが提案し、Firefoxが採用していたアニメPNGが標準仕様になりました。GIFよりも高画質で透過アニメに強力lists.w3.org+15programmax.net+15x-cmd.com+15。 - Exifメタデータの公式サポート
撮影日時・カメラ情報・GPSなどの付加情報をPNGに埋め込めるようになりました。 - 仕様の整理&バグ修正
細かな誤記や曖昧な表記などを修正し、より堅牢な仕様に整備されています。
PNGとは?
- PNGはロスレス画像フォーマットで、透過アルファチャンネルにも対応。ネット用途に強く、GIFやTIFFの代替として登場しました。
- 初期リリースは1996年、2003年に第2版、そこから20年以上アップデートが止まっていました。
PNGの歴史ざっくりまとめ
バージョン | 時期 | 主な特徴 |
---|---|---|
第1版 | 1996年 | GIF代替として登場。透過対応の静止画フォーマット |
第2版 | 2003年 | 軽微な修正。ほぼ普及版の完成形 |
第3版 | 2025年 | HDR、アニメ、Exif正式サポート |
そもそも「W3C勧告」って何?
「W3C(World Wide Web Consortium)」は、Webの標準技術を策定する国際的な団体です。HTMLやCSS、SVGなどの仕様もW3Cが管理しています。
- 「W3C勧告」とは、そのW3Cが公式に推奨する最終仕様のこと。
- 実質的に「Web技術の世界標準」として各社ブラウザやツールが準拠します。
つまり、PNG3がW3C勧告になったことで、今後多くのブラウザ・ソフトウェアがこの新仕様に対応していく見込みです。
どこで使える?
- ブラウザ:Chrome/Firefox/Safari
- ソフト:Photoshop、DaVinci Resolve、macOS/iOS
- 開発ツール:ffmpeg、ImageMagick なども対応中
(詳細はProgramMaxの記事でも紹介)
表示させる環境は整いつつあるので、あとはこのフォーマットをどう作っていくかツール側の対応も楽しみですね。ちなみに私のサイトのサムネイルはできるだけ動くように作っていますが、GIFは劣化の懸念があった為、一時期AnimationPNGの採用を検討していましたが、当時はサイト側で描画が上手くいかず諦めました。
現在はWebPをメインで使用していますが扱いづらいフォーマットなんですよね…ということで新しいPNGにはかなり期待しています。その他詳細は下記リンクをご確認ください。
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