2025年にCRC Pressから発売されたチコ・スパンズ(Chico Spans)氏によるゲーム向け植生制作の解説書『Creating High-Quality Vegetation for Games』の日本語版『ゲーム背景のための植生環境のつくり方 UE5+Blender+SpeedTreeで再現するリアルな植物』がボーンデジタルから発売されました。
ゲーム背景のための植生環境のつくり方
書籍名: ゲーム背景のための植生環境のつくり方 UE5+Blender+SpeedTreeで再現するリアルな植物
著者: チコ・スパンズ
発行・発売: 株式会社ボーンデジタル
ページ数: 216ページ
サイズ: B5正寸・オールカラー
発売: 2026年8月
価格: 5,280円(税込)
ISBN: 978-4-86246-672-3
本書の特徴
アセットを配置するだけの背景から卒業しよう。
ツールのアップデートに怯えない、一生物の「植生制作の論理」をその手に。
ゲームのビジュアルクオリティを大きく左右する「植生(ベジテーション)」。
オンラインライブラリからアセットをダウンロードして配置すれば、それなりのシーンは作れる時代になりました。しかし「なぜその形になるのか」「どうすれば手作りの説得力を持たせられるのか」を論理的に説明できるでしょうか?
本書は、ゲーム向けのハイクオリティな植生を「ゼロから」制作するための本格的なガイドブックです。
Unreal Engine 5、Blender、SpeedTree、そしてSubstance Designerといった業界標準ツールを駆使し、小手先のチュートリアルではなく、あなたのキャリアを通じて長く役立つ「プロセス」と「思考法」を伝授します。
本書は『Creating High-Quality Vegetation for Games』の日本語版です。
本書の特徴
- 「手作業」と「プロシージャル」のハイブリッドなアプローチ
SpeedTreeによるプロシージャルな制作手法の恩恵を受けつつも、本書はあえて手作業(BlenderやSubstance Designer)での構造の理解に重きを置いています。ツールに「お任せ」するのではなく、自ら意図を持ってコントロールする力を養います。 - 独自のテクスチャ作成とフォトグラメトリの実践
既存のライブラリに頼らず、身近な植物の写真からテクスチャアトラスを構築する手法や、RealityScanを用いた樹幹のフォトグラメトリなど、ゼロから素材を生み出す技術を習得できます。 - 「なぜその設定にするのか」理論に基づいた解説
「頂点カラー(RGB)が風シェーダーでどのように作用するのか」「なぜそのノードを繋ぐのか」など、数値を真似するだけでなく、技術的・芸術的な理由を丁寧に解説します。
本書で学べる制作フロー
- 観察と計画:PureRefを活用したリファレンス収集と分析
- 下草の制作:Photoshop、Substance Designer、Blenderを用いた独自のテクスチャアトラスとメッシュ作成
- フォトグラメトリ:RealityScanを用いた樹幹のキャプチャとUE5へのインポート
- 樹木の構築:SpeedTree(v9.5/v10対応)によるプロシージャルな樹木生成
- シェーダー構築:頂点カラーで制御する、リアルな風マテリアル(二次風・クラスタの揺れ)のセットアップ
- シーン統合:MegascansやFabを活用し、UE5上でハイクオリティな環境を完成させる
こんな方におすすめです
- 中級の背景モデラー/環境アーティスト:既存アセットの組み合わせから脱却し、オリジナルの植生を自力で生み出したい方
- ゲーム開発者:UE5での高度な風シェーダーや最適化を含め、ビジュアルクオリティを一段階引き上げたい方
目次
- はじめに
- リファレンスの計画と収集
- 下草を作る
- Unreal Engineのセットアップ
- フォトグラメトリについて
- プロシージャルで樹木を作成する
- 風のマテリアルをセットアップする
- シーンを組み立てる
- 用語集
内容サンプル




読んでみた感想

ゲーム背景を作るうえで植生は避けて通れない要素ですが
専門的にまとまった日本語の資料って意外と少ないんですよね
今はMegascansやFabなどから
高品質な植物アセットを簡単に持ってこれる時代ですし
今後は生成AIなどで作る機会もさらに増えていきそうです
ただ完成したアセットを使えることと
植物をどう観察して
どうゲーム向けのデータに落とし込むのかを理解していることは別の話
私自身も最近は業務で植物アセットを扱う機会がかなり多いのですが
こういう情報こそ現役でバリバリモデリングしていた頃に欲しかったというのが正直なところ
当時は植物の作り方を体系的に学べる日本語の資料なんてほとんど無かったので
こういった情報に日本語でアクセスできる今の人達がちょっと羨ましいです
内容としてはUE5やSpeedTreeを使った制作フローが中心なので
ツール固有の部分もそれなりにありますが
植物をどう観察して構造を捉えるのか
どうゲーム向けのアセットとして組み立てるのかといった考え方は
他のツールや制作環境でも十分応用できる部分だと思います
リファレンス収集から実際の植生制作
SpeedTreeやUE5での表現まで
一連の考え方と工程を追える本が日本語で読めるのはありがたいですね
植生をちゃんと勉強したい背景アーティストはもちろん
普段は既製アセットを使うことが多い人にもオススメです!
※本書は出版社様より献本いただいたものです。実際に読んだうえでの個人的な感想です。
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原書はこちら
Creating High-Quality Vegetation for Games (English Edition)












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