XP-Pen社様から2021年8月に販売開始された15.4インチの高性能液晶ペンタブレットの最新モデル「Artist Pro 16」をご提供いただきましたので、使えるのか軽~くレビューしてみました。
コンテンツ
Artist Pro 16
Artist Pro 16 の特徴
- 16インチ高品質液晶パネル搭載
- アンチグレアフィルム、フルラミネーションディスプレイ
- sRGB133%の色域
- X3スマートチップ搭載のバッテリー不要X3 Elite Plusスタイラスペン
検知能力10倍アップ、沈み込みが0.6mmに減少、ON荷重がわずか3gまで減少 - 筆圧8192レベル、60度までの傾きを検知
- デュアルホイールとカスタマイズ可能なショートカットキー 8個
- 価格は5万円前後!
※「Artist Pro 16」はPCに接続して使用するタイプの液晶ペンタブレットです。
単体での動作は出来ませんのでご注意下さい。
「X3」スマートチップについて
バッテリー不要のスタイラスペン「X3 Elite Plus」に搭載された新しいチップです。
「X3」チップ?ナニソレ?って方はこちらの動画を参照下さい。
Artist Pro 16 のハードウェア特徴
PRポイント的なものはこの通り。公式画像がわかりやすかったのでそのまま紹介いたします。
もう十分な性能ですね…
Artist Pro 16 の詳細スペック
名称 | Artist Pro 16 |
本体寸法 | 443.27 x 256.45 x 9mm |
読み取りエリア | 340.99 x 191.81mm |
画面解像度 | 1920 x 1080 |
アスペクト比 | 16:9 |
色域 | 99% Adobe RGB, 94% NTSC, 133% sRGB |
フルラミネーション | あり |
キー・ホイール | メカニックホイールx1、仮想ホイールx1、ショートカットキーx8 |
コントラスト | 1000:1 |
輝度 | 調整機能あり |
レポートレート | 200RPS |
精度 | ±0.5mm (中央)、±1mm (エッジ部) |
視野角 | 178° |
電源入力 | DC 5V/2A |
読取可能高さ | 10mm |
読み取り解像度 | 5080LPI |
接続ポート | 1x USB-C |
重量 | 本体約1.4Kg |
スタイラスペン | X3 Elite Plus |
傾き検出レベル | ±60° |
筆圧レベル | 8192 レベル |
同梱品 | 1 x Artist Pro 16本体 1 x X3 Elite Plus スタイラスペン 1 x 3-in-1 USB ケーブル 1 x 延長コード 1 x 電源アダプター 1 x ペンケース (替え芯9本付き) 1 x クリーニングクロス 1 x 2本指グローブ(黒) 1 x クイックガイド 1 x 保証書 |
対応システム | Windows 7/8/10、Mac OS X 10.10以降、Linux |
Artist Pro 16 実物をチェック
宇宙飛行士の絵がインパクトのあるパッケージです。液晶タブレットも描かれてますが存在感が薄くてこのブログに貼り付けるまで気が付かなかったよ…
最初からアンチグレアフィルムが貼られています。有り難いです。
本体はかなりスッキリしていて好印象です。
付属品一式。充実していますね。背景が黒で見づらくてごめんね
USBから電源に変換するアダプタの端子部分は各国用に揃っています。グローバルなパッケージですね。
最新型のペン「X3 Elite Plus スタイラスペン」は最新チップ搭載とのことですが、本体はプラスチック製でかなり軽量な感じ。前紹介したペン(PA6)と違い、持ち手部分は非ゴムグリップでした。個人的にゴムだと埃がついたり劣化するとベタベタになるので、こっちのほうが好みです。
ケースもかなり高級感があります。中には替芯が入っています。
PCへの接続
接続はHDMIとUSBにて行います。更にUSBで電源を給電します。
電源を安定供給させるなら電源は外部から取るのが良さそうですね。
ドライバのインストール
公式サイトから最新ドライバを取得しインストールし、PCとタブレットを接続すると、
問題なく認識されます。Artist Pro 16|ダウンロード|XP-PEN公式サイト
※この辺の細かな解説は省略させていただきます。
他社製のペンタブレットドライバが導入済みの場合は動作が不安定になる為、
事前にアンインストールしておく必要があります。
私がペンタブで3DCGツールを扱う場合必須な設定が1つあります。ペンに搭載された2つのボタンをカスタマイズして右クリックと中央クリックに割り当てることです。
ペン設定画面(公式ドライバ:v3.2.2を使用)
前回レビューを行った液晶タブレット「Artist 22 2nd」同様に問題なく設定することが出来ました。
今更この辺の心配をするのは杞憂かもしれないですね。
ちなみに今回、前回レビューを行った「XP-Pen Artist 22 2nd」 とPCへの同時接続を試みています。
夢の液タブ2台同時接続…問題なく認識されているように見えましたが、2点ほど不具合を発見しました。
1つ目は前の液晶タブレット側のペンの反応が一部ソフトで変になりました。ブラシが機能しないという事が主に2Dペイントソフトで発生します。BlenderやZBrushなどでは問題がありませんでした。
2つ目は液晶タブレットの画面の回転設定は2台共に同期されてしまいます。片方の液晶タブレットを縦向きや逆向きで使用する事が出来ません。画面の向きは全液晶タブレットで揃えておく必要があります。
この辺りは今後のドライバアップデートでの改善を求めます。
2台の液タブを同時接続したい場合は、ご注意下さい。
「Artist Pro 16」 を使ってみた
こんかいはサクッとZBrushで落書きスカルプト。
15分ほど何も考えずにモリモリと作ってみました。描き心地、筆圧など何も問題ありませんでした。
誤魔化しマテリアルを割り当てて終了。
最近スカルプトすらしてなかったので久しぶりでした。楽しいね。
「Artist Pro 16」 の総評!
良かった点
- 描き味良好!
- フルラミネーション!
- 本体がスタイリッシュ
惜しい所
- 液タブ複数接続時の動作(上述した通り)
- 本体コネクタの取り回し
描き味は良好です。そしてフルラミネーションはやはり良い!
前回はエントリーモデルの液晶タブレットをレビューしましたが、あちらと違い「Artist Pro 16」はフルラミネーションなのででペンとスクリーンの隙間がかなり小さく、とても気持ち良い描き心地です。
前回の製品で違和感が無いって言ったくせに!
人間はどんどん欲張りになっていくんですよ…。
あとスタイラスペン 「X3 Elite Plus」 の性能は、なんというかもう自然すぎてよくわからん。某他社製品もそうですが人間の感覚以上に性能向上してきてる気がするのです。私の感覚では細かな性能差を判断出来なくなくなってきました。
ただ今回私は、筆圧検知の設定カーブを弄らずに触っています。いつもどんなタブレットでもこの設定を変更していたのに、今回は初めてデフォルトの状態で使用出来ました。
優しいタッチでもちゃんと反応してくれるのでペンがかなり馴染みやすいですね。
感じ方は個人差があるだろうがな!
唯一気になった所は、本体側のケーブルの取り回し。
本体側にあるUSB-CポートにL型ケーブルで接続するんですが、下方向に向けると電源ボタンと被ります。
逆方向で接続するのを推奨しているのかもしれませんが、私はタブレットスタンドを使用しているのでこの向きの方が有り難いです。ここだけはちょっとモヤモヤしました。
まぁ基本的に電源を入れっぱなしなので、何度も押すボタンではありません。些細なことです。
ノートPC周りが若干モニターだらけになりました。中々快適です。
それにしても液タブもここまで性能が上がってくると、次はどう進化するの?とちょっと心配になりますね。
モニターのリフレッシュレート向上、本体の軽量化・小型化(黒縁を減らす)、そして個人的にはペンの反応する高さや傾きの検知範囲を広げてほしいかなぁ…。
あと左手デバイスやキーボードを使っている以上、ダイヤルやショートカットキーは不要かなーと感じました。
ちなみに、このHD解像度やタッチ非搭載という所が気になる方は、タッチ搭載で4K解像度、ショートカットキー非搭載の「Artist Pro 16TP」なるものも販売されています。価格は倍ほどしますが、気になる方はそちらもチェックしてみて下さい。
「Artist Pro 16」は高性能で手を出しやすい価格帯なので、液晶タブレットをはじめて導入される方にもオススメしたい1台です。AmazonとXP-Pen公式ストアのリンクを貼っておきます。Amazonや公式ストアでは2022年1月現在、10%OFFの割引が適用出来ますので、約5万円ほどで購入ができます。
気になった方はこちらからポチっていただけると嬉しいな。
リンク
公式サイト:Artist Pro 16|XP-PEN公式サイト
公式ストア:XP-PEN公式ストア
Amazon:XP-Pen 液晶ペンタブレット 2021年モデル Artist Pro 16
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