2023年11月14日(現地時間)無料のオープンソース3DCGソフトウェア、Blenderの最新安定版『Blender 4.0』が正式リリースされました!
Blender 4.0 新機能紹介
Blender 4.0
シェーディング
- 新Principled BSDFシェーダー
- Coat
- Sheen:マイクロファイバーシェーディングモデルを採用し、すべてのレイヤーの上に配置、埃にも使用可
- 異方性制御を備えた新しい光沢BSDF
- 新サブサーフェススケール入力
- メタリック表面のエッジティント
- 新スペキュラ色合い入力
- 鏡面反射のための新IORレベル入力
カラーマネジメント
- AgX:新しいビュー変換。Filmicに比べて露出オーバーの部分の色処理が改善
テクスチャ
レンダリングその他
- 照明の省エネ化
- ノイズ・テクスチャー・ノードの新しい入力
- すべてのライトがImage TextureノードでUVを持つように
- ベルベットBSDFはシーンBSDFへ
- ノーマル・マップ・ノードの強度入力補間の改善
- ポイントライトとスポットライトは、両面球体ライトとしてレンダリング
- 太陽の光は角径が大きい方がより良い振る舞いをする
- macOSのHDRディスプレイ
Cycles
- ライトリンキング:ライト(およびその他の発光オブジェクト)は、シーン内の特定の要素だけに影響を与えるように設定可能に
- パスガイドが、拡散サーフェスに加えて光沢サーフェスでも機能するように
- より効率的な多重散乱GGX
- 大きなメッシュのアップロード速度が1.76倍向上
- オープンシェーディング言語の変更
- Metalハードウェア・レイトレーシング
- 楕円断面のヘアーBSDF
Geometry Node
- Geometry NodeでPythoonを使わずにBlenderの機能を拡張するようなモデリングツール作成が可能に
- Repeat Zones:ノードを任意の回数、ループで何度も実行
- 新しいローテーション・ソケット:よりシンプルな処理のための8つの新しいノード
- 新しいノード 点からカーブへ
- シミュレーションゾーンを個別にベイク
- メッシュからボリュームへ、適切なフォグボリュームが生成されるようになりました
- 不正なインデックスをチェックする新しいデバッグ・ユーティリティ
モデリング
- スナップのユーザーインターフェイスと機能が改善
メッシュの上にカーソルを置くと、カーソルの形が動的に変化し、どのタイプのスナップが使用されているかがわかるように - Snap Base:オブジェクトのトランスフォーム中に、スナップベースを設定できるように(Bキー)
インターフェース
- 検索に新しい機能が追加:タイプ入力で瞬時に検索
- Add Modifierメニューが大幅にアップグレード:新ショートカット Shift+A、タイプから検索に対応、ジオメトリ・ノードで作成されたカスタムモディファイアを含む。
- スペースキーを押すと、あらゆるメニュー(およびサブメニュー)内を検索
- 最近検索された項目が最初に表示
- すべての回転入力が最大精度で表示されるようになった
- ツリービューUIにおける階層ライン
- カラーピッカーがBlenderの外でも動作するようになりました ( Linux and Windows)
- カラーピッカーのサイズを拡大
テキストレンダリング
- 新しい書体:BlenderのUIに、コンピュータ画面用に注意深くデザインされた書体Interが採用。スクリーンのサイズに関係なく、Blender はシャープに見えます。
- テキスト出力で正しいヒンティングとサブピクセル位置が使用されるようになりました。
- 中国語、日本語、韓国語の句読点を単語選択で認識
- 必要に応じて乗算記号を使う
キーマップ
- 合理化されたキーマップ
- 微調整ツール:一度に複数のオブジェクトをクリック・ドラッグできるようになりました。
- Ctrl + カンマで環境設定を開く
- マーカーをダブルクリックして名前を変更
- スカルプト、ペイント、グリースペンシルの変更
- 業界互換キーマップの改善
リギング
グラフエディター
- クリック&スライド:新しいスライド操作でキーを簡単に調整。
- イーズにブレンド:選択したキーを現在の位置からイーズインまたはイーズアウトカーブにブレンド
- ブレンドオフセット:選択されたキーフレームをブロックとして移動し、最初/最後のキーが選択範囲の前/後のキーに揃うように
- シアーキー:キーフレームの選択終了位置に基づいてキーをシアーに
- 平均値のスケール:選択したキーの値を、それらの平均値でスケーリング
- プッシュプル:選択したキーの値を拡大または縮小
- 時間オフセット:選択したキーの値を時間的にずらす
アニメーションやリギングその他
- ポーズライブラリがアセットシェルフを使用するように
- ドープシート チャンネル背景色の改善
- グラフエディター マッチスロープのインタラクティブなスライダー
- Butterworth平滑化フィルター
- Bendy Bonesの改良
- NLA: ストリップの取り扱いを改善
- グラフエディタのパフォーマンスが向上
- マルチ編集Fカーブ・モディファイア
- Rigifyの改善
- FPS再生サンプル数の調整
- ウェイトペイント: ループセレクト面
- グラフエディター:ロックされたグラフの描画を改善
USD
- HYDRA STORM:StormはUSDのリアルタイムレンダラーです。アドオンを有効にすると、Cycles、EEVEE、Workbenchの代替として選択可能。USDファイルを出力するプロダクションパイプラインにおいて、シーンが他のアプリケーションにどのようにエクスポートされるかのプレビューを提供
- UsdSkelによるスケルトンとブレンド形状のアニメーションのインポート
- フックを使ったPythonスクリプトによる拡張エクスポート
- メッシュの汎用属性入出力
- USDの慣例に従ったライトI/Oの改善
- カメラI/Oの改善
アセット・ライブラリー
スカルプト & ペイント
- スカルプト マスクの反転塗りつぶし
- スカルプト: ダイナミックトポロジーの「スムーズシェーディング」オプションを削除
- 頂点ペイント: アルファをロックする頂点カラー設定オプションの追加
- ウェイトペイント: ペイントマスクを使用せずにウェイトを設定可能
モデリング & UV
Core
- UIからデータブロックのカスタムプロパティを定義する
- ライブラリーのオーバーライドに関するいくつかの改善
- リンク&アペンドによる変更の可能性
- 新しいブレンドファイル互換性ポリシー
- 最小システム要件の変更
EEVEE & ビューポート
- 新BSDF「プリンシプルBSDF」のEEVEEサポート
- トランスフォーム中のナビゲーションをサポート
- 編集モードでフレネルを切り替える新しい環境設定
- すべてのシェーディング・モードで利用可能なワイヤー・カラー
- ペイントモードでのヘッダーのキャンバスセレクタ
- オブジェクト/モードオーバーレイの設定が分割されました
- ビューポート・コンポジターでより多くのノードをサポート
- コンポジターがノードプレビューに対応
インポート/エクスポート
テキストエディタ
Python
- Python API の変更
- Python API の追加
- コンソール: カーソル移動、選択、その他のテキスト編集操作をサポート
- コンソール: スペースに展開する代わりにタブストップをサポート
- Hydra Render DelegatesのAPI
シーケンサー
最新ショーケースリール
4.0のスプラッシュスクリーン(起動画面)
制作はTada Gaku氏によるものです
スプラッシュスクリーンで使用された.blendファイルは無料ダウンロードが可能
ダウンロード先:https://www.blender.org/download/demo/splash/blender-4.0-splash.blend
アップデート項目が多い!是非公式サイトもチェックしてみてね!
リンク
新機能紹介ページ:4.0 — blender.org(このページを日本語翻訳するとわかりやすいです)
最新リリースノート:Reference/Release Notes/4.0 – Blender Developer Wiki
最新リリースノート(日本語訳版):Dev:JA/Ref/Release Notes/4.0 – wiki
ダウンロード先:Download — blender.org
Blenderのインストール管理などは個人的にBlender Launcherがおすすめです。
コメント