3DMakerproという新しいブランドの3Dスキャナー「Whale(ホエール)」がMakuake経由で日本上陸するということで、今回一足早くこちらの製品を触らせていただきました!
3DMakerproとは
3DMakerproは、2015年に正式に設立された深センJimuyida Technology Co., Ltdの海外ブランドです。3DMakerproには100人以上のR&D担当者がおり、そのうちの60%は修士号以上を取得。彼らのほとんどは光学、電子工学、3Dモデリング、マシンビジョン、その他の3D産業で10年以上の実務経験があり、北米、ヨーロッパ、全世界に消費者に優しい3Dスキャナーを提供することに専念しています。
3DMakerproは研究開発投資を重視し、現在までに3,000万ドル以上を研究開発に費やしてきました。当社製品は60回以上の特許を取得し、30回以上のソフトウェア著作権特許を授与。さらに、当社のソフトウェア研究開発システムはCMMIレベル3として認定され、品質システムはISO9001によって認定されています。
私は今回始めて知ったブランドです。これからどんどん世界的に製品展開していくようですね。
新3Dスキャナー「Whale(ホエール)」
このスキャナは、マーカーを使わずに大きなものから小さなものまでスキャンすることができ、正確な結果を簡単に得ることができるので、初心者に最適なスキャナです。
NIR(近赤外線)を使用することで、精度を高めつつ、安全なスキャン環境を提供します。
高解像度のデュアルスキャンコアとWhaleのインテリジェントなアルゴリズムにより、非常に精密で詳細なモデルを再構築することができ、完璧な再現物を求めるクリエイターにとって理想的な製品です。
Whaleの高速3Dスキャン機能は、最も複雑な工業用スペアパーツの修正、設計、最適化にも最適です。複雑な形状や表面を素早く簡単にスキャンし、0.05mmの精度で精密なモデルを生成します。
- 0.05mmの超高精度
- マーカー無しでスキャンが可能
- 日中・屋外などの明るい場所でのスキャンが可能
- 黒いオブジェクトのスキャンが可能
- デュアルコア搭載(ワイド・マイクロ)
ワイド:遠距離のスキャンが可能
マイクロ:近距離のスキャンが可能
Whaleのスペック
マイクロコア | ワイドコア | |
---|---|---|
光源 | 近赤外線/LED | |
スキャン精度(最大) | 0.05mm | 0.1mm |
ポイント間隔(3D解像度) | 0.1~0.2mm | 0.5mm |
作動距離 | 300±100mm | 650±250mm |
シングルスキャン 範囲 | 200×100mm | 530×370mm |
テクスチャスキャン | あり(自動マッチング) 通常はモノクロ カラースキャンにはカラーキットが必要 | |
位置合わせ方式 | 全自動視覚追跡 | |
室外スキャン | 直射日光対応可 | |
フレームレート | 10fps | |
出力フォーマット | OBJ、STL、PLY | |
本体重量 | 1500g | |
本体サイズ | 230×148×188mm | |
対応OS | Windows 10 64bit 16GB以上 MacOS 12 (M2対応) | |
使用ソフトウェア | JM STUDIO |
近距離用(マイクロコア)と遠距離用(ワイドコア)を切り替えることで
小さいオブジェクトと大きいオブジェクトのどちらもスキャンが出来るようです
本当にデカいものがいけるの?と気になりますよね。
公式のYoutubeではスクーターを3Dスキャンしている様子が確認できました。
流石に簡単に一発取り!という感じでは無いですが
上手く全体がスキャンできていますね
マーカーレスなのもすごいですね
「3DMakerpro Whale」の実物をチェック
ということで早速製品を見ていきます。
頑丈なケースに色々な付属品が詰め込まれていました
内容物はご覧の通り
中央や上下左右にセンサーを備えています。
ホエールという名に相応しい見た目です。
ちなみにこちらはプロトタイプ版で、リリースへ向け調整された製品では
ケースのレイアウトや付属パーツ、本体のディテールなど細かな部分に
調整と改善が施されていました
専用ソフトウェア「JM Studio」
付属のUSBメモリには「JM Studio」が入っていますので
PCへインストールして使用します
日本語にも対応しており安心ですね
クイックスタート画面も表示されるので
3Dスキャン初心者の方はチェックしてくださいね。
ちなみにスキャナが認識されない場合は、設定から「Whale」を選択してあげましょう
上手く認識されるとオンラインでキャリブレーションファイルを読み込み
無事にスキャン出来るようになります
3Dスキャンしてみた:とりあえず手
3Dスキャナーに慣れるためには、色々撮ってみる事です
手っ取り早く自分の左手をスキャンしてみました
程よく良い感じです。
ただ人体をスキャンする場合は二人以上いたほうが良いですね…
片手をじっと静止させた状態で全体をスキャンするは結構大変です
細かな撮影の様子は別途UPしているYoutube動画の方をご確認ください
ちなみに妻の手を3Dスキャンしたいとお願いしたんですが…
手は荒れてるから駄目!
とのことでした…
次は足でお願いしてみよう…
3Dスキャンしてみた:複雑な形状のおもちゃ
スキャンに適したオブジェクトを探していると
息子のおもちゃコーナーに良さそうなものを発見
どこまで綺麗にスキャン出来るか試してみましょう
全体を埋めるように合計19回ほどスキャンしました。位置合わせに失敗したり、上手くアライメント調整出来ないスキャンもあった物を削除し、10このデータを結合してメッシュを生成しています
細かな撮影の様子は別途UPしているYoutube動画の方をご確認ください
出来た結果は中々Goodでしたよ
黒いゴム部分は今回スルーしております
3Dスキャンしてみた:自動車のホイール
せっかく大きいものがスキャン出来るなら、ホイールをスキャンしてみましょう。
艶リム、艶ブラック、デカい、同パターンデザインという、3Dスキャナー泣かせの一品です。
いざチャレンジ…
うーん、駄目ですね…タイヤの部分しか認識されません
こういったオブジェクトをスキャンする場合は
事前処理を施したほうが良いです
今回は3Dスキャナ専用の白色粉末塗布スプレーを使用しました
ちなみにこの白粉末は簡単に洗浄出来ます
少しお高いですが時間とともに自然に消えるタイプもありますので
対象となるオブジェクトやスキャンにかかる時間に応じて
上手くチョイスすると良いですよ
ということで表面が白くマットになったのでスムーズに3Dスキャンする事が出来ました
ごみ取りが甘かったので一部ゴミがありますが中々の精度だと思います
細かな撮影の様子は別途UPしているYoutube動画の方をご確認ください
これまでレビューした一般向け小型3Dスキャナで
この大きさのオブジェクトをスキャンすは大変でしたが
「Whale」では想像していたよりもスムーズにスキャンすることが出来ました
レビュー動画をYoutubeにも公開中!
実際のスキャンの様子やアライメントの流れなどが確認できると思います。
チャンネル登録もしていただけると嬉しいです。
「3DMakerpro Whale」の総評
1台で大物から小物までのスキャン範囲をカバーしたお得なスキャナ!
良かった所
- コツをつかめばかなり綺麗にスキャン可能
- 小さいもの、大きいもの両方スキャンが可能
惜しい所
- カラースキャンにはカラーキットが必要
- 本体が大きく少し重い
私はこれまで3Dスキャナを数台何回か触ってきた経験がありますので
幾分慣れた部分はありますが
比較的安定してスキャンする事が出来たと思います
付属品も充実していて、頑丈にケースに入っているのは嬉しいです
レビュー記事や動画では言及しておりませんが
カラーテクスチャのスキャンを行うにはカラーキットが必要です
カラーキットがない場合はモノクロでのテクスチャ生成は可能です
今回付属のターンテーブルや三脚を使ったスキャンや
カラーキットはちゃんと試せておりません
この辺は後日試す事が出来たら情報共有していきます
いやぁしかし、大きいもののスキャンが出来るのはとてもワクワクしますね
次は車をスキャンしたいな…
1つ気になった所は、1キロを超えるスキャナ本体
一昔前のアイロンを持っているかのような
そんな気持ち
それもあって丁寧に扱うし…
両手で支える事が多いので、無駄な手ブレが抑えられる気がしました
ポジティブ思考じゃん…
「3DMakerpro Whale」は現在、Makuakeにてクラウドファンディングを開催中です。
クラファンページ公開から即目標を達成する勢いで予約が入っているようですよ!
一般販売予定価格1,010,000円(税込)が80%以上割引されているという凄い状態なので
是非サイトをチェックしてみてください。
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