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SHINING 3D EinScan HX - ハイブリッド光源搭載のプロ向けハイエンド3Dスキャナーに初挑戦!

この記事は約7分47秒で読めます

3Dソリューション大手「SHINING 3D」の産業向けハイエンド3Dスキャナー「EinScan HX(インスキャン・エイチエックス)」を触らせていただくことが出来ました!


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SHINING 3Dとは

2004年に設立されたSHINING3Dは、3Dデジタイジングと積層造形技術の先駆者として研究開発に専念し300件以上の特許と100件以上の著作権を保有し、卓越な3Dデジタル技術、大規模な製造力、そして全世界対応のサポート体制を備えた大手企業です。
SHINING 3Dは、中国杭州に本社があり、ドイツ・シュトゥットガルト、カリフォルニア州サンフランシスコ、フロリダ州タンパ、中国・香港に支社を有しております。

ということで業界では知る人ぞ知る大手企業です。私の把握している限りでは、どの製品もプロ仕様で高価なイメージでしたが、最近ホビーユースでも使えそうな安価なモデル「Einstar」が発表されたのも記憶にあたらしいですね

「EinScan HX」レビュー動画

メインのレビューの様子は
こちらのYoutube動画としてアップしましたのでご覧ください

本記事では補足情報を記載しておきます

EinScan HX(インスキャン・エイチエックス)

  • ブルーLED&ブルーレーザーのハイブリッド光源搭載
  • 工業用レベルのスキャナーにも関わらず200万円を切る価格帯
  • 簡単で扱いやすいソフトウェア
  • 高い精度のスキャニングデータ
  • 黒い素材や金属素材にもこれまで以上に強い

「EinScan HX」のスペック

Rapidスキャンレーザースキャン
光源ブルーLED7本データラインブルーレーザー
安全性クラス対象外(LED)クラス1
スキャン精度(最大)0.05mm0.04mm
ポイント間隔(3D解像度)0.25〜3mm0.05〜3mm
被写体長3D精度(最大)±0.1mm±0.06mm
被写体深度200 – 700mm350 – 610mm
シングルスキャン 範囲420 x 440mm380 x 400mm
テクスチャスキャン可能不可
フレームレート20fps
1,200,000 ポイント/秒
55fps
480,000 ポイント/秒
アライン(位置合わせ)
モード
マーカーポイント
形状合わせ
マーカーと形状のハイブリッド
テクスチャー
マーカーポイント
対象物との距離470mm
出力フォーマットSTL、OBJ、PLY、ASC、3MF、P3
本体重量710g
本体サイズ108 x 110 x 237mm
対応OSWindows 10 64bit
※Windows 32bit や Mac OSは非対応
推奨動作環境インターフェース:high-speed USB 3.0
GPU:NVIDIA GTX1080以上・GPUメモリ 4GB 以上
※Quadro 系のカードをご利用の場合はご相談ください。
CPU:Core I7-8700 以上のプロセッサー
メモリ:32GB 以上
使用ソフトウェアEXSCAN PRO
Solid Edge SHINING 3D Edition

Rapidやレーザー共に高FPSを実現し高速にスキャンが可能です。
ブルーレーザーの精度も凄いですね。その分必要なPCスペックは高めな印象です。

「EinScan HX」を開封

早速製品を見ていきましょう!

ものすごい頑丈なケースです
この中に全てが収められています

  • EinScan HX本体
  • PCと接続用ケーブル
  • 電源ケーブルと各国対応アダプタ
  • USBメモリ(ソフトウェアを収録)
  • マーカーシール
  • キャリブレーション用シート&ボード

本体は710gで見た目の割にはかなり軽量な印象でした

表面には上下に分かれてLEDやレーザー、そしてセンサーを搭載
背面グリップ付近には明度や3Dビューの距離調整ができる4つのボタンとスキャンスタート・停止用のボタンがあります

本体下部には電源供給とPCへのケーブルを接続する為のポートがあります

専用ソフトウェア「EXScan HX」

スキャンを行うにはWindowsPCに
専用ソフト「EXScan HX」をインストールする必要があります
日本語対応もされており分かりやすいソフトウェアでした
今回は細かな操作方法などは割愛させていただきますね

「EinScan HX」のキャリブレーション

PCとの初回接続時のみ付属のキャリブレーションボードを使用し
キャリブレーションを行う必要があります

キャリブレーションはガイドに合わせて進めるだけで
サクサクと進行しました
それでは早速スキャンしていきましょう

Rapidスキャン:ブロックの地球儀

Rapidスキャンはほぼ事前処理無しでフルカラーのスキャンが可能です
手元にあったブロック製の地球儀をスキャンしてみました

スキャン範囲も結構広いので、同じパターンの所でトラッキングがずれることも無くスムーズにスキャンすることが出来ました

いやぁコレはなかなか良いです
綺麗にスキャン出来ると気持ち良いですね

Rapidスキャン:おもちゃのドライバー

スキャナの特性をつかむために幾つかスキャンしましたが
こちらもその中の一つ

凹凸の具合もよく取れています

Rapidスキャン:トイカー射出装置

またRapidスキャンをしてみましょう
同じ様におもちゃですが底面以外
穴抜が無いようにまんべんなくスキャンしてみました

スキャンされた点群を削除する機能なども駆使しつつ進めます

かなり綺麗にスキャンできました
黒いゴム部分もうまく取れてるのはさすがですね

今回メッシュ化する際に
テクスチャリマップ機能&最適化機能を使用しました
タイル状になっているUVが自動展開され
テクスチャもそれに合わせて最適化されます
データを扱う際にはこの機能も使用すると良さそうです

Lazerスキャン:自動車のホイール

それでは次にレーザースキャンを試してみましょう
レーザースキャンはマーカーの貼り付けが必要ですが
多少の鏡面部分でもスキャン出来ます
ただし黒い艶のある所は若干難しいので
事前にスキャン用スプレーなどを塗布するほうが良いです

ヌルヌルと気持ちよくメッシュが構築されていきます
スキャンの際のFPSが高いとここまで変わるのか…凄い

一部穴がありますが
そこは黒光沢が強くスプレーが上手く行き届いていなかった箇所です

このタイヤ側面の表記も綺麗にスキャン出来ています

コレはなかなか凄い

Rapidスキャン:自動車ミラー外装

レーザースキャンでちょっと真剣にスキャンしてみましょう
自動車の外装パーツをスキャン知っました

様々な方向からスキャンしモデルが生成出来ました!
とても綺麗です!

精度を見るために厚みを測ると
スキャンデータは2.586mm
実物は2.6mm(0.1までしか測れないノギスを使用)

素晴らしい!

Rapidスキャン:自動車のボディ

では大物をスキャンしましょう
こちらの知人のお車をスキャンさせてもらいました
本来は屋内でのスキャンを推奨されますが
今回はスキャンのための場所を確保することが出来なかった為
屋外の駐車場を利用しています

事前に3Dスキャン用スプレーを塗布しスキャンスタート

フロントバンパーだけスキャンするつもりでしたが
調子に乗って全体をスキャンしちゃいました
テクスチャも一応スキャンしてますが
今回造形だけほしかったのであまり重要視はしてません
白いスプレーもしちゃってますしね…
ただテクスチャでトラッキングするほうがズレが起きにくいきがしました

スキャン用スプレーが途中で切れてしまったので
強制的に中断しましたが概ね3D化できました

なかなかきれいなサーフェイスですよ

かっこいいなぁ

Lazerスキャン:自動車の一部

車のオーナーさんがこの部分もレーザーでスキャンしてほしいとの希望がありました
太陽光があるとスキャンが上手くいかずかなり厳しい状況でしたので
日が沈んだあたりでレーザースキャンを決行しました

マーカーをちゃんとつけていればサクサクスキャン出来ます

アイラインとグリル、そしてリアバンパーパーツが作れそうな形状を取得出来ました

自動車につけるパーツを自作したいな…

「EinScan HX」の総評

これ家に常備したい…

良かった所
  • コレ1台でほぼ何でもスキャン出来そう
  • 精度抜群!
  • 高FPSでトラッキングズレが少なくスキャン速度が高速
惜しい所
  • 必要なPCスペックは少し高め
  • 屋外スキャンは注意が必要
  • PC画面を見ながらの屋外撮影は少し難あり

これまでも幾つかお手頃な価格帯の3Dスキャナを触ってきましたが、流石プロ用3Dスキャナという印象です
「EinScan HX」は精度やスキャン速度が全然違いますね!
大きな物も小さな物も比較的少ない回数でスキャンが出来る印象でした

再掲載しますが実際のスキャンの様子はYoutube動画をご確認ください

いやぁ楽しい3Dスキャン体験でした

Youtube動画の方には載せて無いですが
屋外スキャンの練習では他にも色々スキャンしてます

例えば自動車のエンジンルームも
スキャン時間は大体10分ほどで結合や変換で合計30分くらい
Rapidスキャンのお手軽さはホント素晴らしいですよ
楽しくて他にも色々実はスキャンしてたりします

なにか問題は無かったの?

気になる点があるとすれば…屋外でスキャンした際に幾つかありますね
PC性能はそれなりに必要という所
室内で使用したデスクトップPCは、3D作業用PCなので問題ありませんでしたが、屋外のスキャン時、少し型落ちのゲーミングPC「RazerBlade15 RTX2080」を使用していましたが、スキャン時間が長いと点群データの量が多くなり、若干FPSが落ちることもありました。

へぇ
それにしても外でスキャンするときは人目が気になるな

ご近所さんから変な人のに見られたかも…
まぁ3Dスキャンへの愛があれば大丈夫です
あと屋外スキャンで注意点があるとすれば太陽光です
直射日光がスキャン対象に当っているとスキャナで上手く認識出来ないので注意が必要です
屋外でスキャンを試みる場合は、曇りの日や日陰になる環境をチョイスしましょう

曇りの日って雨が降りそうで難しいよね

そうなんですよ…
今回雨が多かったのでスキャンが進行出来ない日もありました

あとは…PC画面を見ながらスキャンのはコツがいる印象です
片手にPCを持ったままスキャン出来るのがベストですが、それなりに性能の良いPCとなると電源に接続しておく必要もあり
ケーブルの取り回しが大変なのです

なので対策として同ネットワーク内でPC画面を
スマホにミラーリング出来る
Deskreen」など使用すると良さそうです

今回の動画でもそれ使ってたの?

それがですね…屋外でネットワークが安定しない問題が発生した為
6インチのタッチスクリーン小型ディスプレイと5mのケーブルを別途用意して使用していました!かなり捗りましたよ!

このディスプレオはAliexpressで1万2千円

このために買ったのか!

今後も使いそうですしね…良い買い物でした

という事で「EinScan HX」を
今回は試用という形で触ることが出来ましたが
スキャンデータを扱うお仕事をする場合は
是非購入の検討をしたい素晴らしい製品だと思いました
本体価格は先程登場したお車の中古価格と同程度くらいかな…
この辺は代理店などに問い合わせてみてください

3Dスキャンしたデータの取り扱いには注意しろよな

リンク

Screenshot of www.einscan.jp


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