デッサン教本「Charles Bargue: Drawing Course」の日本語版「シャルル・バルグ:ドローイングコース(仮)」がボーンデジタルから出版されます。
- 著者:シャルル・バルグ Charles Bargue
ジャン・レオン=ジェローム Jean-Léon Gérôme
ジェラルド・アッカーマン Gerald M. Ackerman - 定価:本体6,200円 + 税
- ISBN:978-4-86246-376-0
- 総ページ数:336 ページ
- サイズ:A4変形(292 × 228 mm)
- 発売日: 2017/4/30
本書の特徴
ゴッホ、ピカソをはじめ、世界の画学生が模写した伝説の手本集
19世紀後半、フランスのグーピル商会が美術教育用に出版した、「デッサン教本」の完全復刻版です。
シャルル・バルグ(Charles Bargue)とジャン=レオン・ジェローム(Jean-Léon Gérôme)共著による、伝説的かつ希少な「Cours de Dessin(デッサン教本)」は、1860~1870年代にパリで出版されると、その後半世紀にわたり、世界各地の画学生が、モデルの写生に進む前に、この素晴らしい200枚のリトグラフの複写で腕を磨きました。アーティスト、学生、歴史家、収集家など、幅広い読者に有用かつ、貴重な資料です。また、歴史に忘れられた巨匠シャルル・バルグの生涯と作品を再び世に紹介しています。
レッスンは3部構成で、進むごとに難易度があがっていきます。Part Iは、石膏像ドローイングのリトグラフプレート。人体彫刻を明確かつ知的に表現した、古典彫刻の線描を模写していきます。Part IIでは、ルネサンス期の巨匠や近代アーティストのドローイングのリトグラフ、Part IIIでは男性ヌードモデルの約60の模範的なドローイングの模写に取り組みます。
経験を積んだアーティストなら、実世界を観察から描く際の問題をバルグがどう解決しているか、その技術と洞察を読み取れるでしょう。また、模写によって、専門技術にさらに磨きをかけられるはずです。学生にとっては、自然の観察による写実的なドローイングの実践的な入門書です。記憶すべき決まりごとがリストされたり、図解されている教本とは一線を画しています。歴史家にとっては、19世紀後半、古典主義と写実主義の衰退に抗った人物画家たちが称えた、正確な線描という伝統の記録です。
本書には、シャルル・バルグの伝記、彼の油彩画のカタログも掲載されています(現存する作品、所在不明の作品も含む全作品)。バルグが最初に就いた職業は、面白おかしい、感傷的、あるいは官能的な題材を扱った、大衆市場向けの商業イラストレーターの線画を複製する、リトグラファーでした。ジェロームと働くうちに、またこの教本のプレートを準備するうちに、バルグは自身の美的感覚、才能、発想に釣り合う、腕を備えた素晴らしい画家に成長します。ディテールおよびトーンの絶妙な調和を伝える巨匠に変貌を遂げました。
著者について
ジェラルド・アッカーマン(Gerald Ackerman)は、カリフォルニア在住、19世紀のアカデミー芸術に関する著名な研究者です。特に名高い著作は、「The Life and Work of Jean-Léon Gérôme」で、本書と同じACR Edition社から出版されています。このほかに、オリエンタリストについての著作、「Les Orientalistes de l’Ecole britannique(イギリスのオリエンタリスト)」および「American Orientalists(アメリカのオリエンタリスト)」などの著作があります。
また、人物画家のグレイドン・パリッシュ(Graydon Parrish)が共同作業者として参加。寓意画の大作「Remorse, Despondence, and Acceptance of an Early Death[後悔、落胆、そして早過ぎる死の容認]」(1997~1999年、アマースト大学ミード美術館、マサチューセッツ州)は非常によく知られた作品です。
内容サンプル ※英語版
シャルル・バルグ:ドローイングコース(仮)|書籍|株式会社ボーンデジタル
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原本紹介
Charles Bargue: Drawing Course
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