Creality社の密閉型FDM方式家庭用3Dプリンタ「CR-200B」を触ってみましたので、その時の記録を公開します!
※2022/01/26 – 表面の滑らかさが知りたいとのことなので画像を追加しました。
Creality様レビューが遅くなり申し訳ございません。
CR-200B
Crealityが昨年リリースした、高精度密閉式組立済FDMデスクトップ3Dプリンターです。
一般仕様
- 印刷方式:FDM(Fused Deposition Modeling/熱溶解積層方式)
- アセンブリ:組立済、上面カバー付き
- 機械的配置:Cartesian-XY-Head
- メーカー:Creality
- 本体寸法:411×435×503mm
- 本体重量:16kg
- スクリーン:4.3インチカラータッチスクリーン
- データ転送方法:USBインターフェイス/SDカード
- 内蔵カメラ:無し
- 電源:入力115-235V 出力24V
ソフトウェア
- 推奨スライサー: Cura、Repetier-Host、Simplify3D、Creality
- オペレーティング システム: Windows、Mac、Linux
- ファイルの種類: STL、OBJ、AMF
3D プリント仕様
- プリントサイズ:200 x 200 x 200 mm
- 積層ピッチ:0.1~0.4mm
- 精度:±0.1mm
- 付属ノズル径:0.4mm
- エクストルーダー: ボーデン式
- 押出機タイプ: シングルノズル
- ノズルサイズ: 0.4mm
- ノズル温度:最大260℃
- ヒートヘッド温度:最大100℃
- 印刷速度:180mm/s
- 最大 印刷速度: N/A
- ベッドレベリング: 手動
- プラットフォーム: カーボランダムガラス
- フィラメントセンサー:あり
- オートレベリング:無し
マテリアル
- フィラメント径:1.75mm
- サードパーティのフィラメント:対応
- 対応フィラメント:PLA、ABS、PETG
性能はここ最近では平均的なところですね。
開封からセットアップ
CR-200Bは組立済みモデルです。箱がデカイというデメリットはありますが、開封したらすぐ使えるというのはかなり安心出来ます。
置くだけ簡単!
すぐにプリント出来るように付属品が揃っています。
六角レンチ | グリス |
ドライバー | TFカード |
USBカードリーダー(TF/SD) | ヘラ |
ニッパー | ノズルクリーナー |
PTFEチューブ | スペアパーツ |
各種ネジ/ナット | ゲージ |
X軸スペーサー | 電源ケーブル |
テスト用 PLAフィラメント200g | スティックのり |
付属品は販売店などにもより違いがあるかもしれませんのでご注意下さい。
開封からプリントまでの流れはこの公式動画を参考に進めました。
こういう動画があるのは有り難い!
とりあえずプリント!
付属していたSFカードには英語・中国語のマニュアルやツール、サンプルモデルが入っていました。
とりあえずファイル名を見てもよくわからないので、適当にファイルを選んでプリントを実行してみました。
とくに問題が起きる事なく印刷完了。
シンプル形状だったのでとても綺麗に印刷出来ました。
このモデルは何?
わからん…
ファームウェアアップデート
動作テストが出来たので、少しでも不具合がない状態で使用する為にファームウェアアップデートを施しました。
公式のアップデート方法を解説動画
マザーボードのファームウェアは本体下部のパネルを空けてSDカード指す必要があるので少し面倒ですね。
ファームウェアアップデートに注意
私はファームウェアアップデートでミスをおかしてしまい、数カ月間プリンタが使えない状況になってしまいました。最新ファームウェアをいきなり導入したのが駄目だったのかこの画面から動かず…
試行錯誤の末、改めて古いファームウェアを順番に適用していく事で正常動作するようになりました。たまたまかもしれませんが、皆さんもファームウェアアップデートの際にはお気をつけ下さい。
スライサーソフト「Creality Slicer」を使用
ということで、動作テストが出来たらあとは自由です。ひとまずベンチマーク的なモデルを出力シてみることにしました。スライサーはCrealityオフィシャルのソフト 「Creality Slicer」 を使用しました。ダウンロード | Creality 3D
最初からCR-200Bのプロファイルが用意されています。
3Dプリント界隈ではお馴染み。ベンチマーク的に扱われる定番モデル「3DBenchy」を使用しました。3DBenchy – The jolly 3D printing torture-test
スライサーでの設定は標準から特に変更していません。若干甘い部分はありますが、いい具合に出たかな?
静音性について
CR-200Bは静音性を売りにしています。密閉型なので音が漏れにくいですね測定器が無いので体感でしかお伝え出来ませんが、ハイエンドゲーミングPCが唸っているときより断然静かでした。
流石に少し気にはなったよ。まぁギリギリ寝れたけどね
どんなところでも寝れてしまってゴメンナサイ。
なんでこの猿は逆さまなの?
この向きのほうが安定しそうだから…
頭がボコボコ…
あとは印刷!
ここまできたら、あとは好きに印刷出来ますね。
TFカードに入っていた他のサンプル
息子のトミカ収納ボックス試作
その他いろいろ
2022年1月26日 画像追加
大きな猿はStandard Qualityプリセットで積層ピッチ 0.2mm
小さな猿はDinamic Qualityプリセットで積層ピッチ 0.16mm
もう少し細かくできる設定もありましたが、試していません。
ときにトラブル
3Dプリントに失敗はつきものです。特に最初のうちは何度も失敗します。いくら本体性能が良くても、以下の項目に該当すると高確率で失敗します。
- そもそもの形状に問題がある
- 使用するフィラメントや形状に適したスライサー設定になっていない
- サポート材が正しく生成されていない
- ノズルとヒートヘッドの温度設定が正しくない
- レベリングが正しく行われていない
- プラットフォームへの糊付けが甘い
- フィラメントの質が悪い、湿気を帯びている
いつもと違うフィラメントを使用する際には注意が必要ですね。
本体付属の公式フィラメントは少し高価なだけにとても安定していました。
フィラメントの質が悪く溶解する猿 ヒートヘッドから少し剥がれる猿
…
CR-200B 総評
ということで、自宅への3Dプリンタ導入は初となりましたが、無事使用することが出来ました。ファームウェアアップデートの罠がありましたが。最終的には無事に動作し、安定して印刷する事が出来ています。
Creality CR-200B の長所
密閉型で高剛性
静音動作
安定した印刷結果
Creality CR-200B の短所
自動レベリング非搭載
ファームウェアアップデートしづらい
自分の用意したモデルを誰かにプリントしてもらうという事は経験していましたが、実際にやってみると発見や学ぶ所が沢山ありますね。今回はシンプルな実験的モデルが多かったですが、今後はもっと自作モデルも出力していきたいと思います。こういうものをプリントしてみてほしいというリクエストがございましたら、ご連絡ください。
そろそろ僕を印刷してよ!
そうだね…
ちなみに今回のレビュー時にスライサーソフトは「Creality Slicer」を使用していますが、3D Print BeginnerというサイトによるCR-200BレビューによるとRaise3Dの「IdeaMaker」というソフトも結構オススメらしいです。
「3D Print Beginner」のサイトの方ではCR-200B用プロファイルも配布されています。Creality CR-200B Review: Budget Enclosed 3D Printer | 3D Print Beginner
CR-200B の価格と購入先
「CR-200B」の価格は販売元で少し差があります。
2022年1月現在、Crealityオフィシャルストアは$379USD(4万円弱)です。
Amazonや日本公式代理店だと約6万円程でした。
Crealityオフィシャルストアは割引が効いてるのでかなりお安く入手できそうです。
※日本への配送も問題ないとのこと。
Crealityは毎年どんどん新製品をリリースしているので注目です!レビューが遅くなっただけに、色々と新製品出ているね…ぜひ公式サイトの方もチェックしてみてください!
リンク
CR-200B Printer | CR-200B Fully Enclosed | Creality 3D Printer
CR-200B FDM 3Dプリンター | 販売商品一覧 | Creality 3D 日本公式代理店
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